バリアフリーリフォームで値段を安くするには
リフォームユーザーの約4割が高齢者
国土交通省の発表によると2016年度のリフォーム市場は約7兆円、民間調査会社の報告によれば現在の市場規模は約8.5兆円とのことですが、2020年までには倍増すると言われています。
中でもリフォームを希望するユーザーの約4割が60代の高齢者となっています。
つまり、20代から30代にかけてマイホームを購入した人たちが、家の老朽化やライフスタイルの変化により不便になったマイホームのリフォームを検討することが多いようです。
実際のリフォームの受注状況においても、「壊れた部分の更新や保全、修理」といった小規模なリフォームが過半数を占めており、リフォーム自体の受注額の値段は100万円未満の工事が約半数と報告されています。
これも高齢者によるリフォームの多さが際立っており、その特性として、壊れた部分の修理をするためのリフォームを行ったという高齢者が多いことが伺えます。
しかし本当に理想とする住空間を手に入れられているかと言われると、満足をしていると答える高齢者は少なくなります。
バリアフリー化はあまり進んでいない
高齢者の理想の住空間はバリアフリーであることですが、現実にはあまり進んでいない状況だと言われています。
バリアフリーとは、障害者や高齢者の生活に不便な物理的障害を取り除いた住空間のことです。
床の段差を取り除き、階段の代わりにゆるやかな坂道を作り、手すりをつけ、玄関やキッチンやトイレなどよく利用する場所を広くして車椅子でも複数人でも入れるようにしたものです。
理想の住空間にするには値段が上がると言わざるを得ませんが、バリアフリー改修促進税制度というものがあり、バリアフリーリフォームを行うと所得税減税があり、固定資産税が翌年分が3分の1に減額される場合もあります。
「あと何年生きるかわからないから、そんな贅沢な暮らしをしなくてもいい。」と答える高齢者も多いようです。実際に、元気なうちは自宅で一人でも生活ができますが、身体の調子が悪くなると病院に入院したり、介護福祉施設へ入居を考える高齢者も多くいます。
それでも超高齢化社会に突入した我が国では、60代70代のシニア世代が元気で健康であることは珍しくありません。
「あと何年生きるかわからない。」と考えて不便な暮らしをするのか、「まだまだ楽しんで暮らしたい。」と考えて快適な暮らしを楽しむのかは人それぞれです。
少しだけリフォームをすることで、値段以上に得られる老後の幸せは大きいのかも知れません。
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